2022.06.06
U氏の憂鬱〜TOEIC目標達成ストーリー〜
目次
U氏の憂鬱

TOEICは今後も昇級条件として必須になってきます。
レッスンの申し込みは、いつも突然やってきます。
3月のその日も突然携帯が鳴りました。
電話の主は、U氏。最初は何か怪しい営業か?と訝しんでいたのですが
話しぶりから会社員の方のようで、内容は意外な依頼でした。
昇進試験のためにどうしてもTOEICのスコアが500点以上必要。
ご自分で勉強してみたものの、死ぬほどやったにも関わらず、
どうしても500点の壁が越えられないというお話でした。
昇進の締切まで、TOEIC L&Rテストはあと2回。
何とか500点を越えたい。
そんな切実な依頼でした。

人望も実力もあるけれど、TOEICの点数だけが足りない…(写真はイメージです)
一部上場企業で役職に就くかつかないかは、言うまでもなく生涯年収に大きく響きます。
1千万円単位で変わると言ってもいいでしょう。
さらにお話を伺うと、私のところに電話するまで
すでに2件の英会話教室に断られたとのこと。
確かに、TOEICに取り組んだことのない方は、
テストの内容から取り組み方までTOEIC独特の方法があることすらご存知ないかと思います。
私自身が1年かけてTOEIC900を目指して達成したからこそわかったことが、
ようやく日の目を見るチャンスがやってきた!
私は心の中で
「2件の英会話教室の先生!断ってくれてありがとう!」
と叫んでおりました。
TOEICスコア100点UP、
しかも400点代からの出発なら、こんなに楽なことはない!
これは最も初歩的な方法でクリアできる!
と二つ返事でお仕事をお受けしました。
U氏決意する。

ついに決断したU氏、さあ一緒に1ヶ月半で目標を達成しましょう!
まずは今後の方向性を決めてゆく上で、面談をさせていただきました。
お話を伺うと、まずU氏の状況は以下の通りでした。
*英語学習は高校卒業以来ほぼやっていない。
*大学でも、英語の必修は何とかパス。
*とにかく英語が苦手。
*450点代を出したテストさえ、過去の自分を知る人に言うと「奇跡」と言われる。
*問題集をやっても頭に入らない。
*間違えたところの解説を読んでもチンプンカンプン。
なるほど(汗)結構ツワモノでいらっしゃったんですね(苦笑)
さらに、なぜTOEICのスコアが必要なのか伺いました。
◉昇進試験に絶対必要。
◉部長から直々の昇進確約。
◉仕事での実力は十分なのに、TOEICのスコアだけが足りない。
なるほど。
お話させていただいて、お仕事の経緯もざっくりと伺いましたが
お人柄も真面目さも、明るさも完璧。
「それは昇進するのが当たり前!」のできる方。
さらに部長さんからの強い引きがあるとのことで、
今回も、わざわざ4月のテストまで待ってくださっている。
「あと50点伸ばしていただければいいんです。宜しくお願いします!」
とおっしゃるU氏。
素晴らしいじゃありませんか。
大丈夫です。TOEIC500点、とりましょう!
こんな風に前向きに契約成立いたしました。
そしてこの時、すでに私の中にはプランA、プランB、プランCが出来上がっていました。
U氏不安になる。
お話を伺ってすぐに日程表を作成して、まずは取り組んでいただく課題をお伝えしました。
日数が限られているので、のんびりしてはいられません。
次のテストまで2週間、その後昇進試験に間に合うスコアが出せる最終テストまで6週間。
ここで全力以上を出さなければなりません。
U氏の英語の課題や、克服点を見つけて行くために、まずこの2点に絞って進めてゆくことになりました。
*毎日のZOOMでの課題
*週末の模擬テスト
さあ!目標に向けて出発!
〜1週間経過〜
最初の模擬試験、U氏にしてみたら、1週間みっちりレッスンした結果です。
かなりのスコアアップを期待されておりましたが、実際は5点アップ。
これには本人もがっかりされたようで、すかさず不安になっていらっしゃいました。
これは想定内です。
あと1週間、とりあえず頑張りましょう。
そう申し上げはしましたが、前途多難な出発に私の中にも不安の雲が広がりました。
しかし、英語学習の成果というものは、そう簡単に劇的な進化が現れるわけではないのです。
世の中の商業主義的レッスンの華々しい広告に慣れてしまうと、
あっという間に英語ができるようになるような印象的だけが先行してしまいますが、実際は語学の学習成果はゆっくりと現れてくるものなのです。
そうは言っても、時間は限られています。まずは以下の3つのプランの説明をさせていただきました。
プランA:500点に到達する。
プランB:600点代を目指して500点〜を余裕で取る。
プランC:700点代を目指した上で、600点〜を余裕で出す。
しかし、実際、この段階ではプランAも遠い目標でした。
U氏も支払った額が高すぎたかもと疑い始めていらしたかもしれません。これでは今までと同じじゃないかと…
では、U氏の今までとこれからの違いは何だったのか。
それは目標への行き方を知っているガイド(私)がいることです。
私は実際にほぼ1年かけてTOEIC900点を達成しておりますので
(本当に900点ぎりぎりで笑ったのですが…事実は事実です)、
そこまでの道のりや、挫折、追い込み方等を経験しております。
つまり、目標までの行き方を知っている人間がいるということです。
目的地に行ったことがあって、一緒に歩いてくれる人がいる心強さは、一人で歩く危険とは比べ物になりません。
私も時々コケますが、そう言ったことも程よい自信につながります。(ガイドだって転ぶし、間違える。だったら自分がしっかりしなきゃと思っていただけたのかと反省しております)
Go Go! Uさん!
家族の幸せのために頑張りましょう!
時間配分から勉強の仕方、さらに単語の覚え方まで、一緒に頑張りましょう!
〜2週間経過〜

とりあえず頑張ってはみたものの、思うような結果が出なかった…でも、勝負はこれから!
いよいよTOEICの試験です。
結果は1ヶ月後ですが、実際、ここは点数が伸びたらラッキー程度にしか見ておりませんでした。
逆に伸びすぎたら早急にプランをB,Cと進めてゆかないと、慢心が生まれてしまいます。
ちょっとダメくらいがちょうどいいかもと思っておりました。
本番のテストでは、あまり手応えがなかったようです。
ちょっと意気消沈するご本人を前にして、ここでプランA(500点突破)達成だったらこの後がもっと楽しくなるなとワクワクする私でした。
U氏リズムができてくる。
〜レッスン開始3週間から5週間〜
ここは徹底的に単語を覚えていただきます。
カード記憶と文章での理解。この2点に絞りました。この辺りから少しずつプランA達成の光が見えてきました。
ただ、常に目標はプランC達成。
できたことは素直に賞賛しますが、目標までの距離は忘れません。
大人のレッスンでありがたいのは、皆様目標の達成の仕方を知っているということです。
それは、その方がそれまで会社で達成してきたプロジェクトなどから方法がわかっているのと同じです。
ではなぜ私のところに依頼されたのか。
ガイドは近道や、目的地までの道の様子を知っているからです。
やっぱり部長から見込まれる(昇進を望まれる)方は一味違いますね。
どうやって効率的に最も早く目標を達成するかがわかっていらっしゃる。
そうは言っても、人間、厳しい練習をそう長く続けることはできません。
途中、弱音っぽいことも聞くこともありました。
それはそうです。私だってTOEICは好きじゃありません。(ただ、テストになるとアドレナリンが放出される性格です)
弱ってっくることも織り込み済みではありますが、なるべく興味を持っていただけるように励まし、進歩したところのみ伝え、必要な行程をお伝えしてレッスンは続きます。
途中、TOEICの速報で点数の伸びが思ったほどではなく、プランAも達成できなかったことがわかりました。
まあ、それくらいが残りの何週間かを集中する原動力になる、くらいで、ひたすら地味なレッスンが毎日淡々と続きました。(土曜日はお休みでした。)
U氏進化を実感する。

ご家族の応援を受けてレッスンに励むU氏。*画像はイメージです
いよいよ(昇進に間に合う)TOEICの最終試験が近づいてまいりました。
追い込みの時期ですが、基本は変えません。
決めたことを淡々とこなしてゆきます。
U氏もご家族の応援を受けて、さすがの集中力と粘り強さで、「全くダメ」とおっしゃっていた英語に取り組まれています。
そうするとこの頃から徐々にプランA(500点達成)は確実になってきました。
最初は驚いていたご本人もだんだんプランB(600点達成)を考えるようになってきました。
プランC(700点達成)はまだ考えていらっしゃらなかったようですが、確率0ではないと思えるようになっていらしたようです。
ご自分で自主的に取り組まれていたTOEIC模擬テストで500点台がコンスタントに出るようになって一安心。
だんだんプランB(600点)が現実になってきました。
私もプランBは確実だろうと思っていました。
ここで、プランA,B,Cを提示したことの効果がじわじわと出てきました。
なぜ3つのプランを考えたのか。
プランAの500点を達成するのがU氏の目標でした。
でも、500点に届けばいいとして努力するとどうなるか…そうです、体調が悪かったり、問題が自分に合わないものだったりしたときに、500点以下になってしまいます。
ではプランB(600点を目指して、調子が悪くて500点)は?
ご本人は当初「ムリムリ、絶対無理です!」と頑なにおっしゃっていられましたが、ここが絶対目指すべき安全地帯なのです。
ちょっとくらいの不調があってもコンスタントに目標の500点台が出せる。そのためには何とか500点というレベルでは危険すぎるのです。
しかも今回はほぼ1回しかチャンスがありません。
このチャンスは何があっても逃すわけにはいかないのですから!プランB達成が今回の目標です。
プランC(700点を目指して、調子が悪くて600点)の意味は?
人間は行くべきところが決まると、それ以上やらなくなります。
年収200万円でいいと言う人と、年収1千万円欲しい人では、そもそもの努力が違います。
取り組みも、会う人も、目指すお客様も全て違います。
プランCは、余裕を持って500点台を達成するための、この時点での必要な目標です。
また、700点台が出せていたら、引き立てて下さる部長さんに、U氏の底力を見せることができます。
「こいつは見込んだだけある」、そう思ってもらえたら今後も関係が良くなりますよね。
部長さんだって、英語がダメだと思っていた部下が急成長したら、「人を見る目がある」として部長さん自身の人望も上がります。
そして、それまで自信がなかったU氏が、プランCで600点後半を取れたら、家族の皆様にも会社の皆様にも、それこそ昇級する価値のある方だと示せる。
だからこそプランCの達成が私の目標でした。
そして運命の日は来る。
ついにTOEICのテストの日がやってきました。 前日にしっかり寝ておくことや、ご飯をきちんと食べておくことなど、関係ないことまでお伝えし、直近の模擬試験では600点台後半が出ていたのでプランA達成は間違いないだろうと踏んでおりました。うまく行ったらプランCもあるだろうと言う希望が見えていました。
ただひとつ、気になったのが会場です。
通常は浜松が会場なのですが、その試験だけは静岡だったのです。
前日は土曜日なので、金曜日が最後のレッスンとなりましたが、U氏がその時「ヨメと子供たちも一緒に行くんですよ。向こうは静岡で遊んでくるつもりらしいんですけどね。」と嬉しそうにおっしゃっていたのが、唯一の心配でした。
もちろんご家族の応援する気持ちが伝わってきて、本当にいいご家族だなあと心がほのぼのしたのですが、車と言うのがどうしても気になって、心の片隅に一抹の不安が拭えずに残りました。
どうか安全運転で、道中ご無事でとお伝えして、それまでのU氏の努力に最大限の賛辞を贈らせていただきました。
結果は必ずお伝え下さいと何度もお願いして、レッスンを終えました。
神様ありがとう。
そしてTOEIC集中レッスンが終わり、何事もなく通常の日々が戻ってまいりました。
ただ、会場へはきちんとつけただろうか? 試験は無事に集中できただろうか?そんな不安はずっと頭の中で渦巻いておりました。すでに試験は終わっておりますので、私が今更心配したところで結果は1点も変わらないのですが…
そんな中、不意にU氏からメッセージが届きました。
何と当日は事故渋滞で開始5分前にようやく会場に到着されたとのこと、話を聞いているだけで目の前が暗くなりました。
ただし、結果は無事にプランA(500点)及びプランB達成!!
さすがです!さすがですU氏!!!!
本当にプラン3つまで作っておいてよかったと心から思いました。
もし、500点に到達すればいいだけだったら、この結果にはならなかったのです。
なぜならTOEICで点数のばらつきが出るのは普通のことだからです。
私自身も900点の時もあれば、調子が悪かったり、どうしても集中できなかったりした時は700点〜のときもあります。
人間だからしょうがないのです。でも、900点を目指しているから、どんなに調子が悪くても700点なのです。これは何度もTOEICを受験したからこそわかるばらつきです。
今回700点を目指していたからこそ、事故渋滞でテスト5分前到着でも余裕で500点が取れたのだと思います。
本当に頑張りましたね、U様。
その努力に見合う点数はもっと上でしたが、結果100点アップでしたので、ミッションは達成されました。
本当におめでとうございました!
ばんばん昇進して部下の方々を私のところに送り込んでくださいね!!(笑)
【TOEIC速習コース】
*基本2ヶ月 受講料 250,000(税込¥275,000)
個人指導になりますので、内容は面談の上決定します。
例)文法が苦手な方
毎日Zoomレッスン
週1回 模擬試験・解説(基本苦手なセクションのみ)90分
TOEICの受験の仕方
出やすい単語の説明
単語の覚え方
心のバリアの外し方
などなど、その方に必要なレッスンを必要なタイミングでお伝えします。
まずはご連絡ください。